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ハイテク素材で防水仕様のダウンアンダーキルトがOneWindから登場

OneWind Outdoorsからダウン製のアンダーキルトが登場しました。

 

同社のアンダーキルト/トップキルトは、これまでデュポン社のSoronaという化繊素材のものしかラインナップされていませんでした。

 

しかしここに来て、天然ダウンを使ったアンダーキルトの登場です。

OneWind ダウンアンダーキルト フィーチャー

 

フィルパワー800のダックダウンを使用

新登場のダウンアンダーキルトでは、フィルパワー800の天然ダックダウンを使用することで収納サイズを大幅にコンパクト化しているようです。

 

OneWind ダウンアンダーキルト ダックダウン

 

凝った調整機構は従来どおり

同社製のハンモックにピッタリフィットさせるためのループや両端の絞り方を調整できるコードなど、従来製品の特徴は踏襲しているので、温度調整などはやりやすそうです。

OneWindダウンアンダーキルト フィーチャー

 

サイズは200cm×120cmで、収納サイズは対応温度によってΦ18×28cmとΦ18×30cmの2タイプになるようです。

対応温度域 重量 パッキングサイズ 価格
-6℃~+5℃ 850g Φ18×28cm $189
-17℃~-6℃ 1180g Φ18×30cm $249

 

グラフェン使用で防水性を獲得

もうひとつ注目されるのが、防水加工です。

 

ダウンは濡れると保温効果を失ってしまいますが、アウター生地に20Dのグラフェン ナイロンを使用することで防水性対バクテリア耐性を備えているとのこと。これは驚きました。

グラフェンの分子構造モデル

 

グラフェンといえば、炭素原子が結合したシート状の物体で、平面においてはダイヤモンドより強度が高いとされる物質。一方、厚みは原子一個分しかありません。

Wikipediaでグラフェンの項を改めて確認してみましたが、引っ張り強度と熱伝導性も世界最高、導電性も最高クラスとされているようです。

 

Wikipedia - グラフェン

 

近年いろんな分野で利用が進んでいて、スポーツサイクル用の高性能タイヤなどにも使われています。

 

 

今回発売されるアンダーキルトではナイロンにグラフェンをコーティングする形で防水性を獲得しているのでしょう。

その一方で通気性も保ってるようです。

OneWind アンダーキルト グラフェンの特性

上の図では強度は鉄の200倍といってます。

強度がきわめて高いんで、摩耗=防水性の劣化には強そうですね。

 

保温性の高いボックス型バッフル構造

キルトの縫い方にも注目です。

 

単純に生地を縫い合わせると、縫い目の部分にダウンがなく表と裏が密着してしまうためそこで保温性が下がってしまいます(コールドスポット)。下の図で左側のSTITCH-THROUGH BAFFLEとなっている部分です。

この構造だと、どんなに高級なダウンを使っていても本来の保温性を発揮できません

 

 

それに対し、このアンダーキルトはボックス形状(BOXED BAFFLE)になっているためコールドスポットによる性能低下を避けられます。

OneWind ダウンアンダーキルト バッフル構造

キルトが壁で区切られていてダウンがつぶれることがないので、コールドスポットがないというわけです。

 

 

値段はやや高めだが、致し方なし?

高品質なダックダウンに加えて、生地にもハイテク新素材を使い、凝った構造を採用しているので、OneWind製品にしては価格が高めです。

ちょっと残念ではありますが、他社の本格的なダウンアンダーキルトに比べるとまあ、こんなものかなというところです。

 

冬の冷たい雨の中でキャンプすることを考えると、なかなか魅力的ではないかと思いました。

 

加水分解しないテントに期待!?

それよりもっと気になるのが、グラフェンを使った製品の今後への展開です。

 

ポリエステルやナイロンを生地に使ったテントやタープでは、防水加工にいまでもポリウレタンが一般的に使われています・

しかし、残念ながらポリウレタンには空気中の水分と反応して劣化していくという特性があります(加水分解)。

 

 

一部にシルナイロンという素材を使ったものもありますが、完全シルナイロンの製品はかなり高価。

そこでシルナイロンといいつつ防水加工にはポリウレタンを使っているモノもあるようです。

 

つまりシルナイロン製だからといって、加水分解を気にしなくていいとは限らない。特に低価格帯のものは要注意でしょう。

 

 

 

そこに登場したのが今回のグラフェン ナイロンです。

もしグラフェンをコーティングするだけで防水性を獲得できるなら、ポリウレタンの加水分解とは無縁のテントやタープが近い将来登場するんじゃないかと妄想が膨らみます。

 

しかも、欧米のハイブランドなアウトドアギアメーカーではなく、低価格製品が売りのOneWind Outdoorsからこのような製品が出てきたというところに、今の中華メーカーの勢いを感じますね。

 

あるいは、欧米メーカーが耐久性その他を慎重にテストしているところを出し抜く形でOneWindが商品化に踏み切ったということなのかもしれません。

とはいえ、今のところOneWind製品に粗製濫造のイメージはあまりないので、グラフェンナイロンという素材自体はしっかりしたものなんじゃないかなと重います。

OneWindは今のところハンモック専業メーカーみたいな状況ですが、今後他社からこの素材を使ったテント/タープが登場することを期待してしまいますね。

 

OneWind Outdoors ハンモック ダウン アンダーキルト

 

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