クラピアについて紹介します。
まだあまり知られていませんが、雑草対策として一部の注目を集める植物です。
これを庭テントサイトに植えようと思った理由をまとめました。
そもそもクラピアのことを知らない人、テントサイトにクラピアを植えようと思った理由を知りたい方はぜひおつきあいください。
ほんとは順序が逆で、クラピアを実験的に育てるんだからついでにテントサイトにしようと思いついたのがきっかけです。

ネットで購入したクラピアの苗
庭いっぱいに広がる緑のカーペットって良くない?
クラピアは、地面を覆うグラウンドカバー プランツ(地被植物)の一種です。
イワダレソウ(岩垂草)という植物をもとに、宇都宮大学の故倉持仁志教授によって作り出されました。
そもそもグラウンドカバープランツは、地面の表面を覆う植物。
芝生や芝桜が代表的ですが、クラピアにはそれらにない、グラウンドカバーにより適した特徴がいくつもあります。
これぞ庭テントサイト向き! クラピアの特徴
クラピアを育てるにあたって特徴を知るのに、「クラピア育て隊」というサイトのというページがとても役立ちました。
ここでは上記ページの内容をもとに、個人的に惹かれた部分をかいつまんで紹介しましょう。

クラピア育て隊様のコンテンツ。特長がわかりやすくまとめられている
雑草の繁殖を抑制、草取りの手間を減らす
クラピアは草丈が低く地面を這うように伸びるので、雑草の種が地面に落ちるのを防ぎ、繁殖を抑えます。
草刈り、草取りの手間を減らし、庭の美観を保ちます。
自宅テントサイトにはうってつけですね。
手入れが簡単、管理コストが安い
クラピアは地面を這うように広がるので、芝生に比べて刈り込みの回数を減らせます。
土壌流出を防いで、サイトメンテナンスも労力軽減
草丈が低いにも関わらず、根は深く伸びるので土留めや法面の保護に使われるそうです。
排水対策でサイト部分をかさ上げしているので、縁の部分をクラピアで覆えば土が流れて崩れていくのを防げそうです。
驚異の成長スピード
成長速度は芝生の約10倍といわれ、素早く庭をカバーします。
地面を這うように茎が伸びて広がっていきます。
サイト作りの時間を短縮できるし、苗の購入数も抑えられそう。
種が飛ばないから、ご近所迷惑にならない
クラピアは小さな花をつけますが、種を作りません(不稔性)。
成長は速いのですが、種を飛ばして増えるわけではないので、知らないうちにご近所に入り込んでしまうような心配は少なくなっています。
踏みつけに強い
踏みつけに強いので、上を歩いても問題ありません。
緑のカーペットを敷き詰めたような庭で、小さな子供さんを裸足で遊ばせている方もいるようです。
これがテントサイトにとっては最高ですね。
花の時期が長い
クラピアはだいたい5月~9月にかけて小さな花をつけるそうです。
長期にわたって花を楽しめます。
花に囲まれたちっちゃなテントサイトってよくないですか?
ただし、花が咲くことで蜜を求めて蜂が飛んでくることがあるようです。
ほかにもクラピアの葉陰に隠れて虫の住処になるようなので、そこは手入れが必要でしょう。
クラピアで注意したいポイント
逆にクラピアを育てるにあたって気になったポイントもまとめておきます。
苗が高価
大学で開発された新品種で、苗が高価なうえ、販売しているところも限られています。
ふつうの園芸店やホームセンターでは扱っていません。
苗は1ポットあたり600円ぐらいです。
雑草が生えないわけではない
雑草の繁殖を抑えることはできますが、まったく生えなくなるわけではありません。
地面をびっしり覆うようにならないと、他の雑草の種が落ちてそこから生えてきます。
あまり過度な期待は禁物。
手入れ不要なわけでもない
芝生に比べると刈り込みの手間が減るとされていますが、最低でも年に2回程度は刈り込みしたほうがいいようです。
芝生同様に緑のカーペットを作りたいなら月に2回程度は手入れするのが望ましいようです。
刈り込みのやり方自体は、芝刈り同様のようです。
ほかにも蜂が集まらないようにするために刈り込んだり、生育不良や逆に背が高く伸びすぎてしまった茎を切るといった手入れは必要。
手を加えることで、しっかり密度の濃い緑のカーペットになるようです。
ここらへん、伝聞ばかりですみません。実地で育ててみていろんな情報を追加していくつもりです。
日照不足による生育不良
いちばんの懸念はここ。
クラピアはもともと日当たりのいい場所を好む植物です。
ところが我が家は広葉樹の庭木が多く木陰になる時間が長い。
それが生育に影響する可能性は大です。
もっとも、苗を購入したお店で付けてくれるパンフレット(後述)によると太陽光パネルの下で育っている例もあります。
リピア(リッピア、ヒメイワダレソウ)との違い
クラピアを育てるにあたって知っておきたいことがいくつかありますが、その中でも特に重要なこと。
クラピアによく似た品種としてリピア(リッピア、日本名ヒメイワダレソウ)というのがあり、やはりグラウンドカバープランツとして販売されています。
取り扱い店も多く、苗の価格もクラピアに比べ安価です。
ただし、リピアは農林水産省から重点対策外来種に指定されています。
種を飛ばして広がるため、周辺の環境・生態系に悪影響を及ぼす可能性があります。
我が国の生態系等に被害を及ぼす可能性のある外来種リスト(PDFファイル)
そこで、リピアではなくクラピアを選びました。
ちなみに、クラピアは日本の在来種であるイワダレソウをもとに品種改良されたものです。
種苗法に注意
品種改良で開発された種のため、クラピアは種苗法によって保護されています。
なので、勝手に苗を育てて人に分けてあげたりすると法律違反になります。
自分が買った苗から育てたばあいでも、新たに苗を育てて元の場所とは別のところに植えるのは違反だそうです。
なお、自然に成長して広がるのは問題ないとのことです。
さらにクラピアを知りたい方に
クラピアについてもっと知りたい方のためにもうひとつWebページを紹介しておきます。
こちらはクラピアだけでなく、芝生や芝桜などのグラウンドカバープランツを販売しているミドリスというショップのコンテンツです。

ミドリス様のクラピア特集ページ
私も初めてクラピアを購入するにあたり、こちらのお店を利用させていただきました。
苗を買うと、パッケージ(段ボール箱)の中には苗といっしょに肥料と発芽・発根を促進するの活力剤、植え付け方と育て方をまとめた2冊の冊子がついてくるので、初めての方でもチャレンジしやすくなっています。

苗のほかに詳細なガイドと肥料、発芽・発根促進活力付属付属
なお、上の写真のうち、肥料(白黒の粒)は、実際に付属していたモノではなく、商品レビューを投稿してもらえるプレゼント品です。
目指せ、ふかふか緑のテントサイト
現在、自宅の裏庭を開墾しちっちゃなテントサイトを作っています。
そこには、クラピアでふかふかな緑のカーペットを敷き詰めるのが願いです。
植え付けから約4週間経過しましたが、正直なところ期待したほどには広がっていません。というか明らかに成長が遅い。
全体に草丈が高いのは、明らかに日照不足で光を求めて上に伸びた結果ですね。
本来はもっと平べったく地を這うように伸びるものです。
いまのところふたつの原因を想定しており、これから対策を施していきます。

4週間経過してもっとも成長しているもの

ポットのときより弱っている株もある
写真は、強い雨のあとなので葉が汚れています
クラピア苗はAmazonや楽天市場から購入できます。
クラピアの成長を促すには、肥料や発根促進剤を使ってみるといいでしょう。
有機一発肥料とメネデールはどちらもミドリスさんの苗にセット販売されているものでクラピアに最適です。