Naturehikeのウィングタープ用に新たなポールを探して、AmazonでRibitekというブランドのポールを購入しました。
テストピッチを繰り返してわかったポイントを詳しく紹介していきます。
小型タープ用に扱いやすいコンパクトポール
まずRibitekタープポール TP-060の概要です。
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6節、最大5段継ぎ、最長228cm
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1節約43cmのコンパクト収納
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ポール径Φ19mm、最下段のみΦ22mm
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A6063アルミニウム、アルマイト加工
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プッシュボタンによるソケットジョイント式
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最下段で3.5cm単位、10段階の微調整が可能
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ロープを掛けるピンはねじ込み式
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2本セット、収納バッグ付き
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ランタンハンガー2個とガイライン脱落防止用ボール2個が付属
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二股ポールとしての設営が可能
ただのポールにしては特徴が多いのが特徴。
ひとつづつ見ていきましょう
6ピース構成で5段継ぎ
Amazonの商品ページを見ると6節連結と書かれていますが、商品写真を見ると5本ずつの2本セットのように見えます。
実は地面に触れるいちばん下の段は2つのポールが入れ子になった2重構造で、それを利用して高さを3.5cm単位で細かく修正できるようになっています。
そのためパーツとしては1本あたり6個ですが、設営上は5段継ぎというわけです。
コンパクト収納
各ピースの長さは38cm。ジョイント部(銀色の部分)まで入れても43cmなのでコンパクトに収納できます。
なお、下の商品写真では「4本1組」と書かれていますが、実際には土台ポール×1、先端ポール×1、中継ぎポール×3の5本一組です。
付属品も含めた総重量は1.29kgとなっています。
基本スペックは直径Φ19mm
ポールの太さは基本的にΦ19mmです。
ただし、前述のとおり最下段の土台ポールだけは伸縮機構で入れ子式になっているため、外側はΦ22mmとなります。
材質はA6063アルミニウム
材質は耐蝕性に優れるA6063アルミニウムを使用。
アルマイト加工によりさらに腐食に強くなっています。
プッシュボタンによるソケットジョイント式
各パーツのジョイント部分にはプッシュボタンがあり、ほかのピースに簡単に装着できます。
最下段の土台ポールについては中のパーツを引き抜くことができます。
これについては要注意点があるので、最後に紹介します。
ショックコードによる接続ではないので、途中のピースを抜いて低くピッチすることも可能です。
下で伸縮できるから背の低い方も調整しやすい
TP-060最大の特徴は、高さを10段階で調整できるという点です。
しかも調整機構が土台ポールについているのが大きなメリットです。
調整機能をもつポールの多くは最上段で調整するようになっています。
そのためいちばん上の先端ポールの部分だけカタログスペックより細くなっていることがあります。
このようなポールだと、いちばん上の部分だけひと周り細く、その上に調整機構の分だけガタが多くなります。
これに対しTP-060は基本的に上から下まで太さは同じです。
伸縮機構が下にあることで、いったん設営したあとの調整が簡単になります。
調整機構が上についていると、高い位置に手を伸ばす必要がありますが、調整機構が下にあるポールなら背の低い方でもかがむだけで簡単に作業できます。

伸縮機構が低い位置にあるので背の低い人でも操作しやすい
ロープ接続用ピンはねじ込み式
ロープを結わえるためのピンが別パーツとなっています。
付属品の中にあるピンを先端ポールにねじ込んで使います。
紛失しないように保管には注意してください。
ねじ込み式なのでタープが強風に煽られると緩んでしまう可能性はありそうです。

先端のピンはねじ込み式なので緩みやすい
完全に抜けてしまうことはないと思いますが、緩むことで強度が下がる可能性はあるので注意しましょう。
ユーザーの使い方次第ですが、場合によっては接着してしまってもいいかと思います。
逆にピンを装着しなければ、モノポールや2ポールタイプのテントでもテント生地を傷めずに使えるかもしれません。
ちなみに、土台ポールの石突きはゴムではなくアルミ製パーツとなっています。

石突き部分はアルミ部品が剥き出し
2本セットで収納バッグ入り
2本セットなので、一般的なオープンタープだったらこれで設営できます。
比較的軽量で、収納バッグもついているので、保管や持ち運びに便利です。
収納サイズもコンパクトなので、ソロキャンパーでもあまり負担にならないでしょう。
また次に紹介する脱落防止用のボールを使うことで、二股ポールとしても利用できます。
ランタンハンガーと二股用ボールが付属
付属品として、ランタンハンガーとポールエンドロック(ガイラインの脱落防止用ボール)が2個づつ同梱されています。

先端にボールを挿すことでロープが抜けるのを防ぐ
ポールエンドロックはまっすぐ穴が貫通している他に、約60度で交差する穴がもうひとつ空いています。
これを利用して、二股ポール化できるので、モノポールやツーポールテントの空間を有効に使えます。
もちろん、伸縮機構でテントに応じた高さの調整も簡単です。

ボール部分でピンを交差させて二股フレーム化できる
ミニタープのメインポールに
このポールは、NaturehikeのCloud Flying Diamond Skyという小型ウィングタープ用に購入してみました。
長さ4m少々、幅は268cmの小型サイズ。しかも生地面積の狭いウィングタイプなので、ポールΦ19mmでも低めにセットアップすれば大丈夫だろうと判断しました。
実はもう少し太いものを探していたんですが、最長230cm程度で伸縮可能なものとなると20mm以下しか見当たりません。
手持ちタープの中で、MSRビスタウィングのポールを調べてみたらΦ16mmだったので、割り切って購入に踏み切りました。
実際にテントと合わせて設営してみたら、ミニマムなソロキャンプにはいい感じだと思われます。

ミニタープのメインポールとして使用した例
ちなみに上の写真ではテント側は4段継ぎ、反対側は5段継ぎ、どちらも最短でピッチしています。
ピンを除いた長さは5段継ぎのほうが約192cm、4段継ぎでは約153cmとなります。
組み合わせているテントはWild-1のトレックドーム2のインナー(廃番)です。
大型タープのサブポールとして
Φ19mmの伸縮式なので、大型タープのメインポールには力不足ですが、サブポールとしては最適かと思われます。
タープの雨排水対策として低く張ったり、ハンモック用タープのポーチモードなどいろんなアレンジに活躍しそうです。
TP-060の弱点は?
ソロキャンパーにもファミリーにもそれぞれ使いやすいと思われるRibitek TP-060ですが、すぐにわかる弱点もあります。
ピンが緩みやすい
すでに触れたとおり、ガイラインを掛ける部分のピンがねじ込み式なので、風に煽られると緩んでしまう可能性があります。
また保管時には紛失しないよう、注意が必要です。
組み立てると多少ガタがある
ピースのひとつひとつは質感も高く、強度もありそうなのですが、残念ながらピースをつないだ時の精度は今ひとつで、がたつきがあります。
調整機構のある最下段は仕方ないにしても、その他のジョイント部にぐらつきがあるのは残念です。
最下段の取り扱い、メンテナンスに注意
最下段には調整用にたくさんの穴が空いているので、雨天での使用では雨水が浸入しやすい傾向にあります。
なるべく調整穴を外側に向けないように設営するなど注意が必要でしょう。
雨に遭ったあとは最下段の内側のピースを抜き取って、中に溜まった水を出し、完全に乾燥させるなどメンテナンスが必要です。
また撤収時に各ピースを分解するとき、最下段から中のポールを抜いてしまわないように気をつけてください。
中のポールは、メンテナンス時には前述のとおり簡単に抜き取ることができます。

土台ポールの内側を完全に抜いて分離した状態
しかし、抜き取ったまま保管すると次に組み立てるとき、パーツが6個(全12本)に増えていて混乱することになります。
最下段の土台ポールだけは短くたたんで収納という点は心がけましょう。
お手頃価格で使い勝手のいい、多用途ポール
Ribitek TP-060はソロ用タープのメインポールから大型タープのサブ用まで幅広い使い方が可能です。
軽くてパッキングサイズも比較的コンパクト。価格が手ごろなのも魅力です。
タープを活用したいけれど、あまり荷物を増やしたくないという方にぴったりではないかと思います。
ちなみに当記事執筆時点で価格を調べたところ、Amazonのほうがずいぶん安いようです。