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Blackbirdのサスペンションを裏庭向きにカスタマイズしてみる

Warbonnet Blackbirdのシンチバックルサスペンションは、ツリーストラップの長さが1本、3.3mあります。

 

しかし、うちの樹は幹周りがかなり太く、これだけの長さがあっても1周しかできません。これだと心許ないので、もっと長いストラップはないかと調べてみました。

 

Blackbird用ツリーストラップ

純正ストラップは1本3.3mもあるが、それでもうちの樹には短い

 

しかし、ハンモック用として使いやすいものが見当たりません。

しかたなくふつうのナイロン製ウェビングストラップを使ってみることにしました。

 

ついでにシンチバックルをウーピースリングに交換してみます。

 

 

 

MILスペックのナイロンウェビング

ハンモックを吊っている樹のうち一本は、幹周りがおよそ1.8m近くあります。

 

これだとストラップを2周させるだけでも3.6mが必要。

 

実際には末端にループを作ったり、サスペンションを引っかける部分が必要なので4.5mは必要でしょう。

 

そこでネットで検索して、9.2m(10ヤード)のナイロン製ウェビングストラップを買うことにしました。

 

そこでネットで検索して、9.2mのナイロン製ウェビングストラップを買うことにしました。

 

 

 

 

 

破断強度は 1200lbs/544kg

GM-CLIMINGというブランドの製品で、MIL-W-17337という軍用規格を満たしているようです。

 

耐荷重破断強度は1,200lbs。キログラム換算で544kgになります。

安全係数の0.2を掛けると108kgまでカバーできることになります。

 

 

ハンモックに使用する場合は両側から2本で吊るので、実際に一本にかかる負荷は半分の54kg。

私の体重が約70kg前後ですから半分と考えて35kg。間違った使い方をしなければ充分でしょう。

 

 

 

ストラップの幅は1インチ(約25.2mm)です。

 

これはBlackbird純正ストラップも同じなので、いざとなったらシンチバックルでも利用可能です。

 

 

メートル換算の罠に注意

このナイロンウェビングを、3mのところでカットして細い樹のほうに使い、残りを太い樹で使うことにします。

 

6mもあるツリーストラップ、ふつうの樹ではまず必要のないものですから、うちの裏庭専用のスペシャルバージョンということになります。

 

カット自体はふつうの事務用のハサミでだいじょうぶでした。

ムリに力を入れる必要もなく、さくっと切れます。

 

切り口からほつれてこないように、ライターであぶって溶着させれば加工は終わり。

 

 

念のため3mカットして残ったストラップの長さを測ってみると、6m10cmほどしかありません。

 

本来6.2mあってしかるべきところですが、実はこれ商品スペックのワナ。

 

もともと10ヤードの商品を判りやすくするため、Amazon.co.jpの出品者が9.2mと記述していたようです。

10ヤードは約9.144mですから、スペック上でも5cm以上の差があります。

 

これに製品の製造誤差を勘案するとまずこんなところでしょう。

6m以上は残っていたのでよしとします。

 

 

ウーピースリングに交換する

ストラップを庭専用にするついでに、サスペンションを前から試したかったウーピースリングに交換してみました。

 

ウーピースリングは、ハンモックの設営を簡単にする特殊な紐として、最近日本でも広く使われるようになっています。

ハンモックメーカーが正規オプションとして販売しているので手軽に購入できます。

 

もともとSamson社のAmsteel Blueという高強度のロープを使って作られていたもので、Samson社自身がウーピースリングの作り方をPDFで公開していました。

 

ウーピースリングインストラクション

Samson社が公開しているWhoopie Slingの作り方。昔印刷しておいたもの

 

 

私がBlackbirdを買った2013年頃にはすでに、北米のキャンパーにはよく知られていたようですが、作り方は判っても肝心のAmsteel Blueが日本では入手できなかったので自作は諦めていました。

 

それが今では、Amsteel Blue自体もウーピースリングも簡単に通販で手に入るので驚きです。

Blackbirdの場合、ウーピースリングへの交換方法は、Warbonnet Outdoorsの公式YouTbeチャンネルでも紹介しており、やり方も実に簡単です。

 

 

楽天市場でもAmsteel Blueの取り扱いはありますが、ハンモック用には太すぎるものだったり、異常に値段が高いものばかりのようです。
Amazonのほうがお求めやすいのですが、よほど自作にこだわるのでない限り、素直にハンモック用に売られているものを買うほうがいいでしょう。

 

 

懸架はアルミトグルで

ツリーストラップは、一方の端をウォーターノットで結びループを作りました。

 

反対側は普通のストラップのままです。

 

 

ウーピースリングは大小ふたつのループがあり、そのうち小さい方をハンモックの端に巻き付けているので、残る大きなループをストラップに引っかけることになります。

 

いまでは、ストラップの端にもうひとつループを作って、カラビナでウーピースリングを引っかけるというのがふつうでしょうが、今回は別の方法でやってみました。

 

 

ストラップのほうにマーリンスパイクヒッチを作り、トグルをセット。

そこへウーピースリングを引っかけます。

 

トグルは堅牢な棒だったらなんでも構わないので、野営地で適当な枝を見つけたり、タープ用のペグを使うことも可能です(固いチタンペグや少々重くなりますがステンレスペグがいいでしょう)。

 

今回は、たまたま手元に残っていた、アルミ製トグルを使いました。

これは、バイヤーオブメインのトラベラーハンモックで使っていた、マイクロロープというサスペンションロープの付属品です。

 

ハンモック用トグルの例

バイヤーのトラベラーハンモックで使っていたトグルを流用する

 

 

ストラップの巻き方には工夫が必要

実際に設営してみると、ウーピースリングがかなり長いこともあって、ツリーストラップは太い樹でも3回巻くことができました。

これで樹への負担も減るし、ストラップをきっちり締められるので安心、と思ったのですが実は落とし穴がありました。

 

適当に巻き付けただけでは、ハンモックに乗って荷重をかけたときストラップがずれて下へ下がってきてしまいます。

 

ツリーストラップ

荷重がかかると、ストラップの位置が下がってくる

 

 

念のためしばらく腰掛けてみましたが、乗っているうちにだんだんと下がってきて、最後は地面まで20cmほどまで垂れてしまいました。

 

樹と樹の間が離れていてサスペンションが長いとどうしても下がる量が増えてしまいますが、巻き付けているストラップ自体が下へずり下がるのが問題です。

 

ハンモックサスペンションの状態

ストラップのずり下がりを抑えないと、ハンモックの位置がどんどん下がってしまう

 

ここは巻き方に工夫が必要なようです。

単純に巻き付ける回数を増やすだけではだめなので、案外市販のほとんどのツリーストラップがやっているように一回だけで実用上は充分なのかもと思います。

 

まあ、せっかくの機会なのできれいな巻き方をちょっっと研究してみるつもりです。

 

 

我が家はちょっと状況が特殊でしたが、普通のハンモック用なら一般的なサスペンション/ストラップで充分でしょう。

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